カクテルパーティ効果とは、人混みや騒がしい環境にいても、自分にとって重要な言葉や興味のある言葉が際立って聞こえる現象のこと。
カクテルパーティ効果は、音声情報の選択方法として発見されたが、人は音声に限らずあらゆる情報の中から、自分に適した情報を無意識のうちに選択しているとされる。
カクテルパーティ効果をマーケティングに活用するためには、消費者にそのコンテンツについて印象を与え、「自分事だ」という認識を与える。
そのためには、ターゲットを明確にし、そのターゲットの属性や嗜好などのデータを把握し分析していくことが重要である。
ECサイトなどのデジタルサービスの領域では、ユーザーの行動履歴や興味のある分野などのデータを活用したターゲティングが可能なので、カクテルパーティ効果を発揮しやすい環境といえる。
カクテルパーティ効果を用いて「これはわたしにとって価値のある商品だ」と感じてもらう。
消費者がすでに商品に興味を持っている場合は、「スペシャルオファー」や「最初の100人の購入者に限定」といった限定的なフレーズは効果的。
「東京で転居を考えている人向けの特別キャンペーン」「この春に新社会人になった先着100組限定」などと修正することで、より限定された人をターゲットにすることも可能。
しかし、まだ興味を持っていない消費者は「特典」「キャンペーン」「限定」などの言葉は他人事になってしまう。
メッセージの中に意識的に相手の名前を入れる。
相手の名前を呼ぶと、相手は、自分に話しかけているのだと気づいてもらいやすくなるため、顧客とコミュニケーションする際は相手の名前を意識的に挟むようにするのが効果的。
興味は人それぞれだが、多くの人にとって注意を引くのは、自分の名前である。
※心理学の作用は、マーケティング企画が必ず成功するなど、すべての人の行動に当てはまるものではありません。あくまでも、マーケティングの施策を検討する際の一つの考え方・方向性として活用してください。