企画に際しての「コンセプト」とは、全体を貫く基本的な考え方や方針のことです。
企画の中でも重要な部分であり、はじめに設定する必要があります。
ここではマーケティング企画に際してのコンセプトの役割やスタイルなどを説明します。
マーケティング企画での「コンセプト(=考え方やテーマ)」は、企画の骨子にもなるもので、商品企画、販促企画、PR企画、イベント企画など、様々な企画に存在するべきものです。
具体的には、
・この企画で何を最も伝えたいのか
・第一目的は何か
・どんな人をターゲットにするのか
・そのようなニーズに応えるのか
などを、端的に表現することです。
企画の種類や企画者によってコンセプトをどのように表現するかは異なりますが、コンセプトがしっかり設定されることで、企画の構成力や訴求力の強い、質の高い企画が作成できます。
コンセプト(=考え方やテーマ)は、主に以下のような役割を果たしています。
企画の全体像をまとめた後に、具体的な施策案などを検討していく際に、色々なアイデアが出る中で、目的や路線かずれてしまうことがあります。
コンセプトを明確にしておくことで、このような方向性のズレを防ぎます。
さらに企画段階移行の制作・実行の過程においても、目的を見失わないための指針となります。
具体的な施策を考える際にコンセプトが無いと、「アイデアが思いつかない」または「アイデアの方向がバラバラ」という事態に陥りがちです。
特に、プランナー一人ではなく、多くの人でブレストを行う時になどには、たくさんのアイデアを集約・選別する段階があります。
その際に、コンセプトがあることで選定基準が明確になり、複数の人にも取捨選択を納得してもらうことができます。
複数の人が企画に関わっている場合、特に立場の違う人たちが集まっている場合などにも、コンセプトを明確にすることで、企画の内容を説明しやすくなります。
企画では、プレゼン力が重要な場面があります。
上記の要素を含み、コンセプトがしっかりした企画は、目的や狙いと施策が上手く結びつき、理論的に組み立てられます。
理論的な企画は、説得力が増し、プレゼンテーションの際にも良い結果に繋がります。
マーケティング企画のコンセプトは、主に企画書内で表現します。
特に企画書によって複数の人に企画を提案する際には、コンセプトの内容そのものに加えて、人に伝わりやすい表現をすることも大切です。
コンセプトを言葉で示すものです。
企画書であれば、まず言葉での表現が基本となります。
考えを的確に表現するとともに、プレゼンなどの為には「よりわかりやすく、より魅力的に伝わる言葉選び」も訴求力に関わってきます。
【参考記事】
▶企画書作成で迷う、コンセプトコピーとキャッチコピーの違いについて
コンセプトをイラストや図、写真などで表現する方法です。
コピーだけでなく、より分かりやすさやインパクトを付加したい場合に、ビジュアル表現をする場合もあります。
商品や施設、プロジェクトなどのコンセプト例として、以下のようなものがあります。
【コンプセプトの例】
▶パナソニックの環境コンセプト:「Panasonic GREEN IMPACT」
▶六本木のノンアルコールバーのコンセプト:「飲まなくても酔える」
▶クラフトボスフルーツティのコンセプト:「仕事中にも飲みやすい、スッキリ系紅茶」
▶のんある酒場のコンセプト:「お酒を飲む人も飲まない人も一緒に楽しめる」
コンセプトの作り方は、様々ありますが、もっとも基本的な方法としては、以下のような要素を組み合わせて考える方法があります。
・商品やサービスの特徴
・商品やサービスのターゲット
・ターゲットや社会のニーズ
・社会のトレンド