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【イースター】プロモーション事例と企画のヒント~2024年のイースターは3月31日

イースターとは、「復活際」とも言われるイエス・キリストの復活を祝う日。

ヨーロッパでは春を祝う祭りとしている国もあり、日本でも近年は、近年は春のイベントとして企業がプロモーションに活用している例もある。

「春分の日以降の最初の満月から数えて最初の日曜日」という移動祝日であり、2024年のイースターは3月31日。

 


イースターとは


イースターは復活祭

キリスト教ではイエスキリストが十字架にかけられて3日後に復活したという教えがあり、これを記念するお祭り(復活祭)がイースターである。

特に欧米などキリスト教が広く普及している国やキリスト教徒の間では、大切なイベントとして扱われている。

 

イースターは移動祝日

イースターは「春分の日以降の最初の満月から数えて最初の日曜日」で、毎年日にちが変わる。

春分の日が3月20日であることから、イースターは3月末から4月中旬になることが多いが、年によってその差は1か月ほど開きがある。

 2024年のイースターは3月31日(日)である。

 

<近年のイースターの日>

 2010年4月  4日

 2011年4月24日

 2012年4月  8日

 2013年3月31日

 2014年4月20日

 2015年4月  5日

 2016年3月27日

 2017年4月16日

 2018年4月  1日

 2019年4月21日

 2020年4月12日

 2021年4月  4日

 2022年4月17日

 2023年4月  9日

 2024年3月31日

 

シンボルは、「卵」と「うさぎ」

イースターはキリストの復活(生き返り)を祝う日なので、生命に因んだものがシンボルとなっている。

代表的なシンボルは、イースターエッグ(卵)とイースターバニー(ウサギ)。

「卵」は生命そのもの、「ウサギ」は繁殖力の高い動物として、生命力や繁栄を祝うイースターのシンボルになったと言われている。

 

イースターの楽しみ方

イースターの楽しみ方は、子供向けの遊びとして、ゆで卵をカラーリングする「イースターエッグ」や、隠したイースターエッグを探す「エッグハント」という遊びが有名。

また、近年の企業プロモーションと相まって、この時期の限定スイーツやグッズを購入したり、家族や友人とのパーティなどがある。

 


日本でのイースター商戦


日本でのイースター商戦の始まりは、大型テーマパーク。

その後、イースターの認知は高まってくると、企業が販売促進を目的としたプロモーションとして取り入れることが多くなり、現在では、限定商品の発売やキャンペーンなどが多く実施されるようになっている。

 

テーマパークでの展開

大型テーマパークでは、クリスマスやハロウィンに次ぐイベントテーマとして、日本でのイースターイベントの盛り上げに貢献した存在であったが、近年は別イベントのスケジュールなども含めて実施されないことが多くなり、最優先イベントではなくなっている。

東京ディズニーリゾート「ディズニー・イースター」(2024年は周年展開の関係でイースターは実施なし)

ユニバーサルスタジオジャパン「ユニバーサル・イースター・セレブレーション」

▶サンリオピューロランド「ピューロ・イースター」(2023年以降はなし)

 

百貨店やコンビニでの展開

近年は、ショッピングモールや百貨店、スーパー、コンビニなど様々なショップやブランドでは、イースターをテーマにした限定商品が販売されることも多い。

4月はもともと目立ったシーズンイベントが少ない時期のため、シーズン販促のテーマとして取り上げる企業が増えたが、2024年ではあまり大きなムーブメントにはなっていない。

 

卵と関係の深いキューピーのプロモーション

キユーピーはイースターのシンボルである「卵」を国内で最も多く扱うメーカーとして、「日本に卵をシンボルとした催事を広めたい」「もっと卵料理に親しんでもらいたい」という思いから、早くからイースター商戦を仕掛けてきた企業の一つ。

キユーピーのイースター特設サイトでは例年、デコレーションレシピや卵を使ったおすすめメニュー、おりがみで作るイースターエッグなど、イースターの楽しみ方が提案されている。

 


日本でイースターが盛り上がらない理由


イースターは、大型テーマパークでの企画が成功している点で、クリスマスやハロウィンとイベント気質が似ているが、マーケティングのテーマとしてみると、市場規模や盛り上がりではクリスマスやハロウィンにはまだ及ばない。

 

日にちが固定されていない

一番の要因と思われるのは日にちが決まっていないこと。毎年日程が変わってしまうと多くの人はその存在を覚えにくなる。

また、その日にちの幅が1か月くらいあることで、プロモーションのピークも作りにくい。

 

3月~4月は忙しい

日本は3月末から4月が年度変わりで、新生活などでの環境の変化があるなど、忙しくなる人が多い。

また、入学・卒業などのお祝いのシーンが多くあり、「復活祭を祝う」というテーマに関心が向きにくい。

同時にお祭りとしては、この時期には「お花見」の方が身近で多く実施されることもある。

 

「食」との関連付けが弱い

クリスマスであればケーキやチキン、ハロウィンであればカボチャ、バレンタインデーにはチョコレートなど、イベントを日常生活の中に定着させるためには「ちょっと特別感のある飲食」欠かせないとされている。

「卵」がイースターのモチーフとなる食べ物としてあるが、卵はとても日常的な食品であるため、特別感が生まれにくい。

 

何をするべきなのか分かりにくい

バレンタインデーはチョコレートを渡す、クリスマスはプレゼントを渡す、ハロウィンは仮装をするなど、現在十分に普及しているイベントに関しては、その普及期においては「そのときに行うこと」を明確にしてPRを行ってきたのに対して、イースターはそのような「何をするのか」が浸透していない。

イースターには、エッグハント(カラフルに塗った卵を隠して探し合う)というイベントはあるが、日本人にとってお祭り感には欠けている。

 


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